子規の目線となって史跡を見る「子規庵」について

画像:子規庵

https://www.gotokyo.org/jp/kanko/taito/spot/s_308.html

正岡子規が居住

東京都鶯谷にある正岡子規が移住した子規庵は、正岡子規の目線となって史跡を見ることができる観光スポットとして絶大な人気を集めています。慶応3年9月17日に松山で生まれた正岡子規は、東京大学予備門に入学し夏目漱石や南方熊楠、山田美沙などの同級を持ちます。森鴎外の他、俳人の高浜虚子や歌人の長塚節など多くの表現者を仲間を持ち、俳句や短歌で独特の世界を築き近代文学としての地位を確立することに尽力しました。

カリエスによって長い闘病生活を送りながら、精力的に活動を続け、現在でも教科書には必ず名前が掲載されているほど功績が讃えられています。

子規庵の最寄りの駅は、JR山手線や京浜東北線が走る鶯谷駅です。鶯谷駅の北口から歩いて5分のところにあるので、アクセスも抜群です。明治の俳人であり、ジャーナリストの走りでもあった正岡子規が亡くなるまで約8年間も住んだ終焉の地です。大正12年に起きた関東大震災の影響で昭和元年に解体されました、昭和25年に再建され、現在は東京都史跡に指定されています。

基本的に月曜日以外の毎日、公開されていますが、夏と冬はお休みの期間があるので事前に確認してから出かけましょう。午前中は10時30分から12時まで、午後は13時から16時まで公開し、一般入庵料は一人500円で中学生以下は無料です。

一般公開している時間以外は、句会や歌会のために会場を貸して貰うこともできます。俳句や短歌を詠む人間の間ではいまでも憧れの地でもあります。元々旧前田候の下屋敷の御家人用の二軒長屋で、明治27年に移り住んでから、故郷の松山から母や妹も呼び寄せたそうです。

催し物も豊富催し物も豊富

鶯谷にある正岡子規の住居であった子規庵では、内部を一般公開するだけではなく催し物も積極的に行われています。元々正岡子規は自分の表現活動はもちろん、仲間との交流や歌人、俳人を応援する気持ちも強く、子規が亡くなったあとは母親や妹がその活動を鶯谷で引き継いでいました。

この志を尊重し、現在でも子規庵では短歌や俳句のためのイベントを意欲的に開いています。基本的に子規庵は入庵料の他、子規庵友の会子規庵保存会の無給役員や公認ボランティアの善意によって運営されていますが、個人でも子規庵を応援したい気持ちがある会員によって子規庵友の会を結成しています。

また、無料で登録できるメールマガジンでも開催される催し物の情報などを教えて貰えるので、最新の情報をチェックしたい方は是非利用してみて下さい。催しものの内容はその都度異なりますが、一人芝居や朗読のイベントが行われることも多いようです。イベントの企画は自由に持ち込めるようになっているので、斬新な企画を思いついたら遠慮せずにスタッフに相談してみて下さい。毎月開催されている各種イベントはホームページでも確認することができます。

もちろん、貴重な遺品を後悔するイベントも行われています。文学部の学生にとっては単なる観光スポットとは言えない、大変価値がある場所になるはずです。生誕150年を記念し、2017年5月1日から子規庵の内部撮影が解禁されました。子規の机に座って記念撮影することもできるので、ファンには堪らないサービスでしょう。ただしイベントの内容によっては撮影ができないこともあるのでご注意下さい。

近隣店舗で伝統を感じる

子規庵の周りには伝統を感じられる店舗がたくさんあります。元々鶯谷自体、観光スポットがたくさんある趣のある土地ですが、近隣店舗にも見所が少なくありません。例えば、同じ最寄駅の鶯谷駅から歩いて2分のところにある笹乃雪は、武蔵野水脈の井戸水を使った伝統的な豆腐料理を楽しむことができるレストランです。本格的なコース料理だけではなく、お豆腐と焼き鳥などで軽くいっぱい飲むこともできるので、ちょっとした立ち寄り先としても人気があります。

また鶯谷駅から徒歩7分の位置にある竹隆庵は、江戸時代から続く伝統和菓子のお店です。江戸百景に描かれた名勝お行の松や古き根岸の名残を残る柳通りもすぐ近くにあるので、有名な観光スポットにもなっています。

日暮里駅にも和菓子で有名なお店があります。日暮里駅の南口から歩いて4分で到着する羽二重団子は、創業200の歴史を誇る団子屋さんです。正岡子規はもちろん、泉鏡花や夏目漱石、田山花袋など名だたる作家の作品の中でも度々登場しています。

その他、昭和の爆笑王林家三平師匠の記念館、ねぎし三平堂も同じ界隈にあります。三平師匠の衣装やネタ帳など貴重な品を見ることができるので、全国から落語ファンが集まっています。毎月第3土曜日には落語会も開催され、今も生きた観光スポットとして盛り上がっています。

谷中霊園も歩いて行ける距離にありますし、伝統的な店舗や観光スポットは数え切きれないほどたくさんあるので、子規庵に行く時は一緒に色々見学しながら歩くのがおすすめです。1日ではとても回りきれない、と何度も訪れる方も大勢いらっしゃいます。

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