浅草寺の総門「雷門」
日本の首都であり、世界最大の大都市と言われる東京都にはたくさんの由緒あるお寺があります。そのなかでも最も歴史ある最古のお寺であるのが、浅草の浅草寺(せんそうじ)です。
場所は東京都台東区浅草二丁目にあります。都営浅草線「浅草駅」から徒歩で2分ほどの便利な立地にあるのも特徴の一つです。浅草と言えば毎年夏に開かれる「浅草サンバカーニバル」が有名ですが、何と言っても一番の観光スポットと言われているのが、この浅草寺といって過言ではないです。毎年たくさんの観光客が季節に関係なく訪れますが、特に外国人観光客からも浅草寺は大人気で鶯谷駅から近く便利なこともあり、年々観光客数は伸びる一方で、年間5000万人以上が訪れますが、外国人観光客については800万人の大台を遂に突破しました。
その浅草寺といえば、仲見世やおみくじなどいろいろな名所がありますが、なんといってもひときわ目を引くのが、大きな提灯のぶらさがった「雷門」ではないでしょうか。
雷門は正式名称では「風雷神門」といいますが「雷門」の通称で呼ばれることが多いです。歴史は慶応元年(1865年)に焼失後、長らく仮設の門が建てられていたが昭和35年(1960年)に、約1世紀ぶりに鉄筋コンクリート造で再建したという経緯があります。
このように浅草寺と言えば雷門であり、雷門と言えば浅草寺という考え方をする人が多く、1年間を通してたくさんの観光客でにぎわっていますが、それ以外にも、浅草寺の境内にはたくさんのお店が軒を連ねていたりするなど、大変大きなお寺としても有名です。ではそれ以外にもどのような魅力があるのでしょうか。
日本一「凶」が多いおみくじ
雷門を入って行って「仲見世」の商店街を抜けた先にある「宝蔵門」をさらに先に進むと「おみくじ」があります。このおみくじは観光客の観光スポットの一つになっているのです。その理由は「凶」の出る確率が非常に高いから。現在は海外の観光客の人も多く引かれています。
本来おみくじという物は「吉」や「大吉」が良しとされ、「凶」などは良くないとされていますが、実際はそうではなく「吉」であっても気を付けなければ「凶」になるし「凶」のおみくじを引いたとしても、きちんとしていれば「吉」になるという考え方が正しいのです。これは吉凶悔吝(きっきょうかいりん)という思想によるものです。要するにおみくじに書いてある内容をよく読んで実行することが重要であると言われますので、浅草寺のおみくじは凶が多く、それを引いてしまったからと言って心配することはないのです。ではなぜ浅草寺のおみくじは、ほかのお寺に比べて凶の出る確率が高いのでしょうか。
昔から多くの神社やお寺が7対3の割合で、吉と凶を配分していましたが、凶が多く出てしまうと、おみくじの人気がなくなり、引かれなくなってしまうことから、徐々に“吉”の割合を増やしていたのだそうです。しかし浅草寺は現代でもその割合を変えていないため、他に比べてそれが多いのではないかと一般的には言われています。
浅草寺のおみくじの内訳は、大吉や吉、半吉、凶などの合計7種類ありますが、末吉まではお守りとして持ち帰り、凶を引いてしまった場合のみ、傍の結び棒でおみくじを結ぶことになっています。
仲見世グルメを堪能しよう
さて、浅草寺の中には歴史あるお店がたくさん軒を連ねています。それを「仲見世」と呼んでいますがこの仲見世も雷門やおみくじと並ぶ観光スポットのひとつとなっているのです。場所は雷門から宝蔵門に至る表参道の両側にあり、土産物店や菓子店などがあります。商店は東側に54店、西側に35店出店しています。
その中でもお薦めのお店を紹介します。まずは浅草唯一のもなかを販売している「浅草ちょうちんもなか」です。提灯の形をした小さなもなかのなかには、アイスが入っています。味は「バニラ」「きなこ」「抹茶」などいろいろあります。暑い夏には特におすすめです。営業時間は朝10:00から夜17:30までの営業で定休日はありません。
次に紹介するのは、明治元年創業の歴史のある人形焼のお店「木村家本店」です。浅草でもっとも古い人形焼のお店として知られ、購入すると焼きたての人形焼きを渡してくれます。人形焼きの形はさまざまで「ハト」「ちょうちん」「五重塔」「雷様」の4種類がありバラエティに富んでいます。なかには、あんこが入っていて、甘すぎるわけでもないので食べたら止まらなくなりそうです。
まだまだ紹介したいお店はたくさんありますが、このように浅草寺には魅力たっぷりの仲見世に加えて、おみくじや雷門など盛りだくさんのお寺なのです。東武鉄道や都営浅草線、東京メトロなどの「浅草駅」を降車していく方が便利です。ぜひ一度歴史と由緒ある、東京都最古のお寺の「浅草寺」に足を運んでみるとよいでしょう。