大正ロマンのオペラハウスのようなこだわり空間
鶯谷駅にある東京キネマ倶楽部は、現在ではさまざまなイベントに活用されるホールですが、元々はキャバレーとして使われていました。グランドキャバレーとして使われていた設備を活用し、鶯谷の東京キネマ倶楽部という新しい形で生まれ変わったのは2000年のことです。こだわりのある雰囲気が特徴となっていて、大正ロマンのオペラハウスのようなレトロな印象を受けます。現代のイベントホールでありながら、大正時代に逆戻りしたような感覚になることができるため、注目を集めているのです。
鶯谷の東京キネマ倶楽部は、フロントカウンターが豪華な作りになっていて、訪れた人々を魅了しています。大正ロマンが感じられるにもかかわらず、全体的に贅沢さが溢れているギャップがあるのです。40年以上にわたる歴史があるため、鶯谷の東京キネマ倶楽部には独特の風格が感じられます。最初がグランドキャバレーという大人の社交場だったことも、その魅力を高めるポイントとなっているのです。
グランドキャバレーは、最初は大きな盛り上がりを見せていた社交場ですが、徐々に下火になっていきました。その頃、鶯谷の東京キネマ倶楽部も当然下火となり、しばらくは開かれないままの状態になっていたのです。こだわりの空間を活かし、新たなイベントを行う場として活用する動きが出て、レトロな雰囲気を残した東京キネマ倶楽部として生まれ変わりました。このような経緯があったからこそ、単なるイベント会場ではない不思議な雰囲気を持つイベントホールが誕生したわけです。細部にまでこだわり抜いていて、訪れる人々を外とは違った世界に誘います。
毎年年末はEGO-WRAPPIN’のライブを開催
東京キネマ倶楽部はイベントホールとして活用されているのですが、やはり大きな盛り上がりを見せるのは音楽のイベントです。たとえば、毎年の年末には主要なライブが開催されています。それは、EGO-WRAPPIN’のライブです。東京キネマ倶楽部がイベントホールとして用いられるようになった当初から、EGO-WRAPPING’のライブが年末恒例のイベントとして注目を集めていました。多くのお客さんが訪れて、盛大な盛り上がりを見せる重要なイベントです。
ライブを行うアーティストは主にロックバンドですが、アイドルグループがコンサートを開催することもあります。さまざまなジャンルのアーティストが集まることからも、東京キネマ倶楽部の持つ独特の雰囲気が伝わってきます。訪れるお客さんは、それぞれ音楽の好みが違っているわけですが、自分の好みとは違うジャンルのアーティストでも、東京キネマ倶楽部というレトロで不思議な雰囲気の会場だと楽しめるものです。
ライブ会場というと、ライブを行うためにさまざまな装飾が施され、特別な状態になっているイメージがあります。しかし、東京キネマ倶楽部の場合はグランドキャバレーとして使われていた頃のレトロな雰囲気を壊さないようにしているのです。カーテン・ソファなど、あらゆる部分に特別な雰囲気があります。そのような状況を上手に活かしながら、EGO-WRAPPIN’などがライブを開催するところが大きな特徴です。ライブを楽しみに訪れたお客さんも、普段よく行っているライブハウス・コンサート会場とは全く違った楽しみ方ができるので、人気が高まっています。
プロレス・格闘技団体も利用するイベントスペース
東京キネマ倶楽部では、一般的な音楽イベント以外のイベントも多く開催されています。たとえば、プロレス団体や格闘技団体も頻繁に利用しているのです。これは、元々グランドキャバレーだったこと、年末恒例のアーティストのライブがあること、という点からは想像しにくいことだといえます。とりわけ注目に値するのは、初めて東京キネマ倶楽部を使用したプロレス団体は女子プロレスの団体だったことです。2000年に初めて使用されて以降、さまざまな格闘技団体がイベントで利用するようになっています。
音楽のコンサート・ライブだけが行われる会場、パーティーだけのイベントホール、格闘技のリング、というように個々のイベントを楽しめる場所は豊富にあります。しかし、あらゆるタイプのイベントが行われる場となると限られてくるものです。東京キネマ倶楽部は、古くからのレトロな雰囲気を維持しつつ、新しさも取り入れているところが魅力となっています。
日頃は音楽のイベントにしか足を運んでいないという人も、鶯谷を訪れたときは東京キネマ倶楽部で格闘技のイベントを見てみるのも一興です。何か新しい発見につながる可能性があります。グランドキャバレーから出発した特別な雰囲気を持つ東京キネマ倶楽部だからこそ、さまざまな楽しみ方を満喫してみるのがよいです。
行われているイベントの種類が豊富にあることは、訪れるお客さんを満足させているだけではありません。イベントに携わる側、クリエーターにとっても惹きつけられるものがあるのです。鶯谷の東京キネマ倶楽部は、関わる全ての人を魅了する格別の場となっています。